歩くと股関節が痛い人のNG動作と楽に歩くコツ

歩くと股関節が痛い。
それでも「動いたほうがいい」「我慢すれば治る」と思い、痛みを抱えたまま歩き続けていませんか。
中には、
「杖や松葉杖は大げさ」
「恥ずかしいから使いたくない」と感じながら、無理を重ねている方も少なくありません。
しかし、理学療法士の視点から見ると、
痛みを我慢して歩き続けることに、回復のメリットはほとんどありません。
股関節の痛みは、「鍛えれば治る」「頑張れば良くなる」ものではなく、負担を整理し、体の状態を整えることで改善していくケースが多くあります。
本記事では、歩くと股関節が痛い原因を動作の視点から整理し、やってはいけないNG動作、
痛みを減らしながら体の抵抗力を高める考え方、
受診や相談を考える目安まで、体系的にお伝えします。
今の痛みとどう向き合えばよいか、
判断材料を得たい方は、ぜひ読み進めてください。

当整体院にも、
・レントゲンやMRI上、加齢に伴う変形はあるが大きな問題はなかった。けどなかなか良くならない
・痛み止めや湿布を処方され、日常生活の活動や仕事は落ち着いたら再開したけどまた痛くなってしまった…
・整骨院で電気治療、病院やクリニックでのリハビリをやっていたが効果を感じなかった

など多くのお悩みや不安のご相談を頂きます。

「腰痛、股関節痛には治療だけでなく、正しい施術とアプローチ、考え方、取り組み方が必要です!」多くの方が抱える慢性腰痛、坐骨神経痛、股関節痛に対して、理学療法士の視点からのアプローチを詳しく解説し、効果的な施術法と自宅でできるセルフケアをご提案します。

大田区池上の整体院 セルフケアアドバイスセンター ~からだ塾~では、「腰痛、股関節痛を改善させ、腰痛、股関節痛を繰り返さない体づくり」を掲げ、活動しています。

腰痛、股関節痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ「歩くと股関節が痛い=関節が悪い」とは限らない

腰痛、股関節痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリレントゲンで説明できない股関節の痛みが多い理由

―「歩くと股関節が痛い=関節が悪い」とは限らない―
歩くと股関節が痛くなり、整形外科を受診すると
レントゲンやCT、MRIなどの検査を行い、
変形性股関節症
股関節唇損傷
臼蓋形成不全(発育性股関節形成不全)
といった診断名を告げられるケースは少なくありません。
一方で実際の臨床では、
「レントゲンでは大きな異常はありません」
「年齢相応の変形は少しありますね」
と説明されている方が非常に多いのも事実です。

これは決して珍しいことではありません。
股関節は体重を直接受け止める荷重関節であり、
何十年も歩く・立つ・座るを繰り返していれば、
画像上の変化が多少出るのは“当たり前”だからです。

■ 本当に「関節面そのもの」が痛みの原因の人は多くない
ここで重要な視点があります。
実際に、
関節軟骨が強くすり減り
骨棘が形成され
明確なメカニカルストレスで関節面が痛みを出している
いわゆる「純粋に関節面が原因の股関節痛」の方は、
思っているほど多くありません。

このタイプの痛みには、
安静時や夜間も痛む
歩き始めから常に同じ痛みが続く
動きを変えても痛みが変わらない
といった特徴があります。
しかし実際には、
「歩き始めだけ痛い」
「長く歩くと痛くなる」
「日によって痛み方が違う」
という方が圧倒的に多いのではないでしょうか。
この時点で、関節面“だけ”では説明がつかない可能性が高くなります。

■ 痛みの正体は「関節内」か「関節外」かでまったく違う
理学療法士が重視するのは、
この痛みが関節内由来なのか、関節外(軟部組織)由来なのか
という視点です。
関節内:関節唇、滑膜など
関節外:腸腰筋、中殿筋、深層外旋筋、筋膜など
そして多くの場合、
「歩くと股関節が痛い」という症状の背景には、
関節そのものではなく、周囲の軟部組織にかかるストレスが存在します。
しかもそのストレスは、
安静にしているだけでは現れず、
歩行という“動作の中”で初めて再現されるのが特徴です。

■ 画像ではなく「動きの中のストレス」を見る必要がある
画像検査は非常に重要です。
しかし、画像だけでは
どの動作で
どの組織に
どの方向の負荷が集中しているのか
までは分かりません。
そのため理学療法士は、
徒手評価・運動連鎖の確認・日常生活動作の分析を通して、
「なぜ、そこに痛みが出ているのか」
「なぜ、歩くと再現されるのか」
を逆算していきます。
ここを見誤ると、
ストレッチをしても
運動をしても
安静にしても
改善しない、という状態に陥ってしまいます。

このように、
歩くと股関節が痛い=関節が壊れている
と短絡的に考えるのは非常に危険です。
次の章では、
こうした状態の方が無意識にやってしまい、痛みを長引かせるNG動作について、
歩行動作の視点から具体的に解説していきます。

腰痛、股関節痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ歩くと痛いのは股関節だけが原因とは限らな

―腰・膝・足首とのつながりで起きる負担の偏り―
「股関節が痛いから、股関節に原因がある」多くの方がそう考えますし、決して間違いではありません。
しかし、理学療法士が評価の際に必ず意識するのは、
股関節は“単独で動く関節ではない” という点です。
歩くという動作は、
腰・骨盤・股関節・膝・足首が連動して初めて成立します。
そのため、どこか一か所の動きが悪くなると、
別の場所が無理に働き、結果として痛みが出てしまいます。

■ 腰や骨盤の動きが硬いと、股関節に負担が集まる
本来、歩行中は
骨盤がわずかに前後・左右に動くことで、
股関節への衝撃やねじれが分散されます。
ところが、
長時間の座り姿勢
反り腰・猫背
腰を固めたまま歩くクセ
が続くと、骨盤の動きが小さくなります。
その結果、
骨盤が動かない分を股関節が無理にカバーすることになり、
歩くたびに股関節前方や外側にストレスが集中してしまいます。
「歩き始めに痛い」「長く歩くとつらくなる」
という方に、非常に多く見られるパターンです。

■ 膝や足首の影響が、股関節痛として現れることもある
意外に思われるかもしれませんが、
膝や足首の動きの悪さが、股関節の痛みとして出ることも珍しくありません。
例えば、
膝がしっかり伸びきらない
足首が硬く、地面をうまく蹴れない
こうした状態では、
本来膝や足首で吸収されるはずの衝撃が、
そのまま股関節へ伝わってしまいます。
すると股関節周囲の筋肉が過剰に働き、
「股関節が悪い気がする痛み」
として感じられるようになります。
実際には、
股関節は“結果として頑張らされている側”
というケースも多いのです。

■ 「痛い場所」と「本当の原因」は一致しないことが多い
ここで大切なのは、
痛みが出ている場所=原因の場所ではない
という考え方です。
歩行中の体は、
一部でもバランスが崩れると、
必ずどこかが代わりに働いて補正しようとします。
その結果、
腰が硬ければ股関節が
足首が硬ければ膝や股関節が
といったように、
負担が“集中した場所”が痛みとして表に出るのです。
この状態で、
「痛い場所だけをケアする」
「股関節だけを伸ばす」
といった対処をしても、改善しにくいのは当然と言えます。

■ 股関節痛を本当に改善するには「全体の動き」を見る必要がある
歩くと股関節が痛い場合、
見るべきなのは関節単体ではなく、
体のどこで動きが止まっているのか
その結果、どこに負担が集まっているのか
という 全体の流れ です。
理学療法士が行う評価は、
「股関節が悪いかどうか」ではなく、
「歩く動作の中で、どこに無理が生じているか」を見極めること。
ここが整理できて初めて、
やる  べきケア・やってはいけない動きが明確になります。次の章では、
こうした負担の偏りをさらに悪化させてしまう
歩くと股関節が痛い人に共通するNG動作を、具体的に解説していきます。

腰痛、股関節痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ放置が危険なケースと、早めに専門的評価が必要なサイン

ここまででお伝えしてきた通り、「歩くと股関節が痛い」すべてのケースが
すぐに重い病気や手術につながるわけではありません。
むしろ多くの場合、
動きのクセや負担の偏りによって起きている痛みが大半です。
ただし一方で、
見逃してはいけない“危険なサイン”があるのも事実です。
ここを正しく知っておくことは、とても重要です。

■ 安静にしていても痛みが続く・夜間に痛む場合
歩いているときだけでなく、
じっとしていても痛む
夜、寝ているときに痛みで目が覚める
日に日に痛みが強くなっている
こうした場合は、
関節内の炎症や骨そのものの問題が関与している可能性があります。
特に、「動かすと楽になる」ではなく
「動かなくても痛い」状態は注意が必要です。
このタイプの痛みは、
セルフケアや我慢で改善することは少なく、
早めに医療機関での評価が必要になります。

■ 痛みと一緒に、しびれ・力の入りにくさがある場合
股関節の痛みに加えて、
太ももや脚にしびれが出る
足に力が入りにくい
歩くと脚が抜ける感じがする
といった症状がある場合、
股関節だけでなく、腰や神経の影響を疑う必要があります。
このケースでは、
「股関節のストレッチをしても全く変わらない」
という反応が多く見られます。
痛みの原因が
関節や筋肉ではなく、神経由来である可能性も考慮しなければなりません。

■ 急に強い痛みが出た・発熱や腫れを伴う場合
転倒や強くひねった覚えがないのに急激に痛くなった
股関節周囲が明らかに腫れている
発熱を伴っている
こうした場合は、
炎症性疾患や感染、骨のトラブルなど、
緊急性の高い状態が隠れている可能性があります。
このようなケースでは、
整体やセルフケアを試す前に、
必ず医療機関を受診してください。

■ 「様子見」で長引いている痛みも注意が必要
もう一つ見落とされやすいのが、
軽い痛みを我慢しながら数か月以上続いているケースです。
痛みはあるが、我慢すれば歩ける
良い日と悪い日を繰り返している
そのうち治ると思っている
こうした状態は、
急性の危険性は低くても、
体の使い方が崩れたまま固定化していることが多くあります。
結果として、
痛みが慢性化する
かばう動きが定着する
股関節以外(腰・膝)にも不調が広がる
といった悪循環に入りやすくなります。

■ 早めの「専門的評価」が回復を早める
大切なのは、
「重い病気かどうか」だけでなく、
どの動きで
どの組織に
どんな負担がかかっているのか
早い段階で整理すること です。
痛みを我慢し続けるより、
一度きちんと評価を受けて
「今は何をしてよくて、何を避けるべきか」を知ることが、
結果的に回復への近道になります。

腰痛、股関節痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ歩くと股関節が痛い人がやりがちなNG動作

腰痛、股関節痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ痛い側をかばう歩き方が股関節痛を長引かせる理由

―「無理をしない」と「我慢し続ける」は違う―
歩くと股関節が痛いとき、
「痛いから体重をかけられない」
これはごく自然な反応であり、決して間違いではありません。
むしろ、痛みが出ている状態で
無理に体重をかけ続けることのほうが問題になる場合もあります。
ここで大切なのは、
“どう体重を逃がすか”ではなく、“どう負荷を分散させるか”
という考え方です。

痛みを我慢して歩くことが、最も負担を増やす
股関節が痛い方に多いのが、
・痛いけれど我慢して歩く
・杖や松葉杖は使わずに何とかなると思っている
・周囲に気を使って無理をする
といった状態です。
しかし実際には、
痛みを我慢しながら歩くほど、歩き方は崩れます。
その結果、
・痛い側で体重を受け止めきれない
・歩幅が極端に小さくなる
・上半身を左右に揺らして代償する
といった動きが固定化され、
股関節周囲の筋肉や軟部組織に
中途半端な負荷が何度も繰り返しかかることになります。
これは「安静」でも「運動」でもなく、
最も回復しにくい状態です。

杖や松葉杖は「甘え」ではなく「負荷調整の道具」
杖や松葉杖に対して、
・恥ずかしい
・まだそこまでじゃない
・一度使うと手放せなくなりそう
そう感じる方は少なくありません。
ですが、理学療法士の視点では、
これらは 「依存する道具」ではなく「一時的に負荷を調整する手段」 です。
痛みが強い時期に、
・股関節にかかる体重を一時的に減らす
・無理なかばい動作を防ぐ
・他の関節への負担を抑える
こうした目的で使うことは、
回復を早めるうえで非常に合理的です。
一生使い続ける前提ではありません。
必要な期間だけ使い、
体の状態が整えば自然に外していくものです。

「使わない努力」より「正しく戻す準備」が大切
痛みがある状態で、
「できるだけ普通に歩こう」
「我慢すればそのうち慣れる」
そう考えてしまう気持ちは理解できます。
しかし、
股関節痛を長引かせている方の多くは、
無理をした結果、崩れた歩き方が体に染みついています。
回復のために必要なのは、
・一時的に負荷を減らす
・崩れた動きをリセットする
・再び体重を受け止められる準備を整える
この順番です。

かばうこと自体が問題なのではない
ここで強調したいのは、
「かばう=悪」ではないということです。
問題なのは、
・かばい続けるしかない状態で
・適切な負荷調整もせず
・我慢だけで歩き続けてしまうこと
です。
正しく負荷を分散し、
必要な時期に必要なサポートを使うことは、
回復への遠回りではなく、むしろ近道になります。


腰痛、股関節痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ歩くと股関節が痛い原因は動かす方向で見えてくる

股関節の痛みを考えるうえで、とても重要なのが
「どの動きで痛みが出るのか」 という視点です。
同じ「歩くと股関節が痛い」という症状でも、
股関節を曲げたとき、反らしたとき、ねじったときでは、
股関節にかかっている負担の種類がまったく異なります。
ここを整理することで、
「なぜ痛みが出ているのか」
「何をすると悪化しやすいのか」
が見えてきます。

曲げたときに痛む場合
椅子から立ち上がる、しゃがむ、靴下を履くなど、
股関節を深く曲げたときに痛みが出る場合は、
股関節の前側や内側に圧縮ストレスが集中している可能性があります。
反り腰や骨盤前傾の姿勢があると、
もともと股関節前方が詰まりやすい状態になります。
その状態で曲げ動作が加わることで、
関節の前側や周囲の組織に負担が一気にかかります。
このタイプの痛みがある方は、
「硬いから」と無理に曲げるストレッチを続けると、
かえって痛みを強めてしまうことがあります。

反らしたときに痛む場合
歩いている最中に脚を後ろへ引いたときや、
大股で歩いたときに痛みが出る場合は、
股関節前面の筋や関節包に引き伸ばしのストレスがかかっている可能性があります。
特に反り腰の方は、
日常的に股関節前側が緊張した状態になっているため、
反らす動きが加わることで、
限界を超えた負担が生じやすくなります。
「歩幅を大きくしたほうが良い」と意識しすぎると、
このタイプの痛みは悪化することもあります。

ねじったときに痛む場合
方向転換をしたときや、
歩行中に体をひねった瞬間に痛みが出る場合は、
股関節が回旋の動きをうまく処理できていないサインです。
本来、ねじる動きは
腰・骨盤・股関節が分担して行います。
しかし腰や骨盤の動きが小さいと、
股関節だけでねじりを受け止めることになり、
深部の筋肉や関節周囲に負担が集中します。
「急に振り向いたときに痛い」
「歩きながら方向を変えると痛む」
という方は、この影響を受けていることが少なくありません。

痛みが出る動きは原因を探るヒントになる
曲げる、反らす、ねじる。
これらの動き自体が悪いわけではありません。
問題なのは、
どこかの動きがうまく使えず、
股関節だけに負担が集中してしまっている状態です。
痛みが出る方向を知ることは、
「何を避けるべきか」を決めるためではなく、
「どこを整えるべきか」を見極めるための大切な手がかりになります。

メカニカルストレスを理解すると対処が変わる
動かす方向によって痛みが変わる場合、
とりあえず運動をする、
とりあえずストレッチをする、
といった対応では十分とは言えません。
必要なのは、
どの動きで負担が集中しているのか
どの動きを補う必要があるのか
を整理することです。
これができて初めて、
やってよい動き、避けたほうがよい動きが明確になり、
股関節への無駄なストレスを減らすことができます。

腰痛、股関節痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ無理なストレッチや長距離歩行が痛みを悪化させる理由

股関節が痛いと、
「動かしたほうがいいのではないか」
「硬いからストレッチをしないといけないのでは」
と考える方は少なくありません。
確かに、状態によっては運動やストレッチが有効なケースもあります。
しかし、痛みの原因や体の状態を整理しないまま行うセルフケアは、
かえって股関節痛を長引かせてしまうことがあります。

痛みがある状態での強いストレッチは逆効果になることがある
歩くと股関節が痛い状態では、
すでに関節周囲の筋肉や軟部組織に
過剰なストレスがかかっていることが多くあります。
その状態で、
・痛いのを我慢して伸ばす
・可動域を広げようと強く引っ張る
といったストレッチを行うと、
回復しようとしている組織にさらに刺激を加えることになります。
特に、
曲げる・反らす・ねじるといった動きで痛みが出ている場合は、
その方向へのストレッチが
痛みを増やしてしまうことも少なくありません。

「歩いたほうが治る」という思い込みに注意する
「歩かないと筋力が落ちる」
「動かさないと固まってしまう」
こうした考えから、
痛みがあっても長距離を歩き続けている方も多く見られます。
しかし、歩くたびに痛みが出る状態では、
歩行そのものが負荷になっている可能性があります。
この状態で歩き続けると、
・かばう歩き方が固定される
・負担の偏りが強くなる
・股関節以外の部位まで痛みが広がる
といった悪循環に入りやすくなります。

「少しの違和感」と「痛み」は分けて考える
ここで大切なのは、
違和感と痛みを同じものとして扱わないことです。
軽い張りや動かしにくさ程度であれば、
体を動かすことで改善するケースもあります。
しかし、
・歩くと明確に痛む
・動作を変えないと続けられない
といった場合は、
すでに体が「負荷が強い」とサインを出しています。
この状態では、
量や強度を増やすよりも、
一度負荷を下げる判断が必要になります。

回復を早めるのは「やること」より「やらないこと」
股関節痛を改善しようとすると、
つい「何かを足そう」と考えてしまいます。
しかし、実際には
・無理なストレッチをやめる
・痛みを我慢して歩くのをやめる
・自己流で続けている運動を見直す
こうした
「やらない判断」 が、
回復のきっかけになることも多くあります。
股関節は、
過剰な刺激を与え続けるよりも、
負担が整理されることで自然と楽になる関節です。

状態に合った負荷調整が改善の近道
大切なのは、
・今の股関節に、どの動きが負担になっているのか
・どのくらいの量なら許容できるのか
を整理することです。
これが分からないまま
「とりあえず動く」「とりあえず伸ばす」を続けてしまうと、
改善までに時間がかかってしまいます。
次の章では、
ここまでの内容を踏まえたうえで、
歩くと股関節が痛い人が楽に歩くための具体的な考え方
について解説していきます。

腰痛、股関節痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ歩くと股関節が痛い人が楽に歩くための考え方

腰痛、股関節痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ歩くと股関節が痛いときに本当に大切な考え方

股関節が痛いとき、
「なるべく普通に歩いたほうがいい」
「我慢して動かしたほうが治りが早い」
そう考えてしまう方は少なくありません。
しかし、理学療法士の立場からお伝えしたいのは、
痛みを抱えたまま歩き続けることが、必ずしも回復につながるわけではない
という事実です。

痛みを我慢して歩くことに、回復のメリットは少ない
股関節が痛い状態で歩くと、体は自然と
・痛い側をかばう
・動きを小さくする
・特定の筋肉に力が入り続ける
といった反応を起こします。
これは体を守るための反応ですが、
結果として股関節周囲の組織には
中途半端な負荷が何度もかかることになります。
「歩けている」ように見えても、
実際には 回復に必要な環境が整っていない状態
になっていることが多いのです。

杖や松葉杖は「甘え」ではなく「治すための選択」
股関節が痛いときに、
「松葉杖や杖を使うのは大げさ」
「周りの目が気になる」
「一度使うと戻れなくなりそう」
そう感じて使わない方も少なくありません。
ですが、杖や松葉杖は
一生使い続けるものではありません。
目的は、
股関節にかかる体重や衝撃を一時的に減らし、
痛みをコントロールしやすい状態を作ることです。
負荷が下がれば、
・無理なかばい動作が減る
・炎症や過緊張が落ち着く
・体が本来の回復力を発揮しやすくなる
この状態を作ることができ、
結果的に 早く元の歩き方に戻りやすくなります。

歩き方を直す前に、まず負荷を下げる
歩き方の工夫や姿勢の意識は大切です。
ただし、痛みが強い段階では、
それよりも優先すべきことがあります。
それは、
歩いたときに股関節へかかる負荷そのものを減らすことです。
負荷が高いままでは、
いくら歩き方を意識しても限界があります。
一時的に負荷を下げ、
体が落ち着く環境を整えることが、
回復への土台になります。

痛みが落ち着いて初めて「体の状態」は上がる
痛みが強い状態では、
・筋肉は常に緊張する
・動きは不安定になる
・回復に必要な刺激が入りにくい
この状態で運動やトレーニングを増やしても、
体はうまく適応できません。
逆に、
痛みがコントロールされ、
動きが安定してくると、
体の抵抗力や回復力は自然と高まっていきます。

「頑張って歩く」より「治すために歩く」
股関節が痛いときに大切なのは、
無理をして歩くことではありません。
治すために、どう歩くか。
そして、必要であれば
一時的に歩き方や歩行手段を変える判断ができるか。
これが、股関節痛の回復スピードを大きく左右します。
次の章では、
この考え方を踏まえたうえで、
股関節の負担を下げながら体の状態を整えていくセルフケアの考え方
について解説していきます。


腰痛、股関節痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ股関節の負担を下げながら体の状態を上げるセルフケアの考え方

セルフケアで失敗しやすいのは「痛くても頑張ってしまうこと」
セルフケアでよくある失敗は、
「良くしようとして、頑張り過ぎてしまうこと」ではありません。
実際に多いのは、
・痛みがあるのにスクワットを続ける
・歩いたほうがいいと聞いて、無理に距離を伸ばす
・段差昇降など“運動に良い”と言われていることを我慢して行う
といった、
痛みを無視したまま、負荷の高い運動を続けてしまうケースです。
これらは一見すると前向きな行動ですが、
股関節にとっては
回復を妨げる刺激になっていることが少なくありません。

「痛いのにやる運動」と「回復を助ける刺激」は別物
股関節が痛い状態では、
体はすでに防御反応を起こしています。
その状態で、
・強い負荷
・体重を大きくかける動き
・痛みを我慢する運動
を加えると、
回復に向かうどころか、
炎症や過緊張を長引かせてしまうことがあります。
これは意志の弱さではなく、
体の仕組みとして自然な反応です。

低負荷であれば「回数をしっかり行う」ことはむしろ有効
一方で、
低負荷・痛みが出ない範囲の動きであれば、
回数をしっかり行うことはむしろプラスになります。
低負荷の動きには、
・局所の血流を促す
・筋肉の緊張を和らげる
・筋持久力のベースを作る
といった効果があり、
股関節周囲の環境を整えるうえで非常に重要です。
ポイントは、
「頑張るかどうか」ではなく
「負荷の質が今の状態に合っているか」
という視点です。

セルフケアは「追い込む」のではなく「整える」もの
セルフケアは、
筋力を一気に高めるためのものではありません。
まずは、
・痛みを出さない
・動いたあとに悪化しない
・翌日に持ち越さない
この条件を満たすことが最優先です。
その範囲であれば、
回数を行うこと自体は問題なく、
むしろ回復を後押しする要素になります。

大切なのは「量」より「今の体に合っているか」
股関節痛のセルフケアで本当に重要なのは、
たくさんやるか
少しだけにするか
ではありません。
今の股関節が受け止められる負荷かどうか
ここを見極めることです。
この判断ができるようになると、
セルフケアは「不安な作業」ではなく、
回復を進めるための安心できる手段に変わっていきます。

腰痛、股関節痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ歩くと股関節が痛いとき受診や相談を考える目安

ここまで読み進めてくださった方の中には、
「この痛みは様子を見ていいのか」
「病院に行くべきか、それとも別の選択肢があるのか」
と迷っている方も多いと思います。
股関節の痛みは、
我慢しすぎてもいけませんし、過度に不安になる必要もありません。
大切なのは、今の状態に合った判断をすることです。

まず医療機関を受診したほうがよいケース
次のような場合は、
セルフケアや様子見よりも、
整形外科など医療機関での評価を優先してください。
・安静にしていても痛みが続く
・夜間に痛みで目が覚める
・日に日に痛みが強くなっている
・発熱や明らかな腫れを伴う
・転倒や事故など、はっきりしたきっかけがある
・しびれや力の入りにくさが出ている
これらは、
関節内の炎症や骨・神経の問題が関与している可能性があり、
画像検査や医学的判断が必要になるケースです。

画像検査で大きな異常がなかった場合に考えること
整形外科を受診し、
「レントゲンでは大きな異常はありません」
「年齢相応の変形は少しありますね」
と言われたものの、
歩くと痛みが続いている、
生活に支障が出ている、
という方も少なくありません。
この場合に多いのが、
・画像では説明しきれない痛み
・動きの中で負担が集中している痛み
・関節外の組織が関与している痛み
です。
ここで重要なのは、
「異常がない=問題がない」ではないという点です。

動作や使い方が関係していそうなときの考え方
次のような特徴がある場合は、
動作や体の使い方の影響が強い可能性があります。
・歩き方や動作で痛みが変わる
・日によって痛みの強さが違う
・休むと少し楽になるが、歩くと再発する
・姿勢や体の使い方を意識すると楽になることがある
このタイプの痛みは、
「どこが壊れているか」よりも
「どこに負担が集中しているか」を整理することが重要になります。

専門的な評価が役立つケース
画像検査で大きな問題がなく、
それでも痛みが続いている場合には、
・歩行や日常動作の評価
・関節だけでなく全身の連動の確認
・どの動きで、どの組織に負担がかかっているか
といった
動作ベースの評価が役立つことがあります。
これは、
痛みを「病名」だけでなく
「体の使い方の結果」として捉える視点です。
この視点が入ることで、
・やっていいセルフケア
・避けたほうがいい動き
・回復までの道筋
が明確になります。

迷ったときは「今の生活が保てているか」で考える
受診や相談のタイミングで迷ったときは、
次の問いを自分に投げかけてみてください。
「この痛みのまま、今の生活を続けられるか」
・歩くことが苦痛になってきている
・外出や仕事を無意識に避けている
・痛みを前提に行動を組み立てている
こうした変化が出ている場合は、
早めに一度、状態を整理する価値があります。

我慢し続けることが最善とは限らない
股関節の痛みは、
「そのうち治るだろう」と我慢しているうちに、
体の使い方が崩れ、
別の部位まで不調が広がることもあります。
一方で、
早い段階で負担を整理し、
適切な対応を取ることで、
回復までの時間を短縮できるケースも多くあります。

正しく判断することが、回復への近道
歩くと股関節が痛いとき、
必要なのは
「我慢」か「過剰な不安」ではありません。
・今の痛みはどのタイプか
・医療が必要な段階か
・動作や負担の整理が必要か
この整理ができることで、
回復への方向性ははっきりしてきます。

腰痛、股関節痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリまとめ:歩くと股関節が痛いときに大切なのは「我慢」ではなく「正しい判断」

歩くと股関節が痛い原因は、必ずしも関節そのものの損傷だけではありません。
画像検査で大きな異常が見られなくても、歩行や日常動作の中で負担が偏ることで、痛みが生じているケースは非常に多くあります。
特に、痛い側をかばう歩き方、反り腰や骨盤前傾、無理なストレッチや長距離歩行などは、痛みを長引かせる原因になりやすい動作です。
良かれと思って続けている運動やセルフケアが、実は逆効果になっていることも少なくありません。
大切なのは、痛みを我慢して動くことではなく、
股関節にかかる負荷を一度下げ、痛みをコントロールできる状態を作ることです。
必要であれば、杖などを一時的に使う判断も、回復を早める有効な手段になります。
痛みが落ち着いてから、低負荷の動きを積み重ね、体の状態を少しずつ上げていく。
この順番を守ることで、無駄な遠回りをせず、回復を目指すことができます。
我慢を続けるのではなく、
今の体に合った判断をすることが、股関節痛改善の近道です。

今回は「歩くと股関節が痛い人のNG動作と楽に歩くコツ」についての記事でした。
腰痛、股関節痛の改善には、単なる痛みの緩和ではなく、根本的な原因に対応するための多角的なアプローチが効果的です。
病院治療、整体施術、自宅でのセルフケアを組み合わせ、腰痛、股関節痛の予防と長期的な健康管理を目指しましょう。
正しい知識と習慣の確立により、腰痛、股関節痛から解放される日常を目指します。

大事なことは、
・ご自身のおからだの特徴を把握すること
・腰痛、ケガや病気のことを正しく知ること
これらが重要となります。

当整体院『からだ塾』では、おからだの状態をカウンセリングや評価を通じて確認し、体の不調、痛みやコリなどの改善に向けた施術はもちろん、ご自身でも行えるセルフケア(運動療法やトレーニング)を学び、他ではないトータルサポートで繰り返さないからだ作りを支援、サポートいたしております。

ぜひ一度、お気軽にご相談くださいませ。

ご自身のからだのことを知り、ご自分に合った施術、セルフケアやトレーニングでつらい症状を改善させていきましょう。

🔻まとめを読んでくださったあなたへ(重要)

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
もしあなたが今、
・何度も同じ痛みを繰り返している
・ストレッチや体操を頑張っているのに変わらない
・「年齢のせい」「もう仕方ない」と、どこかで諦めかけている
そんなお気持ちが少しでもあるなら、
来院前に、ぜひ一度だけ知っておいてほしいことがあります。

【※登録は無料・約1分/解除はいつでもOK】
🎁 ツクツク!!! 無料登録者限定特典
からだ塾では
「いきなり施術を受ける」ことよりも、
まず“正しく理解すること” を大切にしています。
そのため、
ツクツク!!!に無料登録していただいた方限定
以下の特典をご用意しています。

🎥 特典①
痛みを繰り返さないための「事前学習・教育動画」(約20分)
なぜ、あなたの痛みは良くならなかったのか
何をすれば良くなり、何をすると逆効果なのか
なぜ当院が「その場しのぎの施術」をしないのか
👉 ご来院前の 「事前学習」 としてご活用いただけます。

⏱ 特典②
初回施術 20分延長無料(4,400円相当)
動画をご覧いただいた上でご来院いただくことで、
評価・説明・施術の質がより深まり、
「なぜ今この施術をするのか」も明確になります。

👉 無料特典の受け取りはこちら(ツクツク!!!)
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※登録無料・約1分で完了
※合わないと感じた場合はいつでも解除OK
※無理な勧誘・営業は一切ありません

📞 ご予約を希望される方へ
事前学習後、
「自分の体をきちんと見てほしい」 と感じた方は、
下記よりご予約ください。

【お電話】080-7010-0421
【Web予約】(既存の予約ボタンURL)

「痛みをなくす」だけでなく
「痛みを繰り返さない体」を本気で目指したい方へ。



大田区池上の整体院からだ塾のご紹介

膝や腰の痛みでお悩みの方は、大田区池上の整体院「からだ塾」へご相談ください。
経験豊富な理学療法士が、痛みの緩和だけでなく、再発しない体作りをサポートします。
生活習慣病の予防やリハビリに加え、効果的なセルフケアのアドバイスも提供し、日常生活をより快適にするお手伝いをいたします。

サービス紹介

サービス紹介

痛みを繰り返さない体作りのためのカウンセリングお体の状態を把握させていただくためのカウンセリング。
痛みを繰り返さない体作りのために必要不可欠な要素となります。
逆説的にいうと、たくさんの方々は痛みを繰り返している「理由」があります。
その「理由=原因」を見つけていく必要が...
サービス紹介の画像

初回予約のご案内

大田区池上の整体院「からだ塾」は患者様ひとり一人の症状やご状況に合わせてしっかりとサポートできるよう、完全予約制とさせて頂いております。
ご予約はお電話または、Web予約システムにて承っております。

↓ご予約はこちら↓

この整体コラムを書いた人

大田区池上駅の整体院 からだ塾センター長・理学療法士田中隆太

保有資格

  • 理学療法士(国家資格)免許取得
  • 日本オランダ徒手療法士 四肢コース修了
  • 日本オランダ徒手療法士 準徒手(脊柱・骨盤帯コース)修了
  • 日本オランダ徒手療法士 徒手(筑波大)コース
  • 日本オランダ徒手療法士 認定講師任命
  • 日本理学療法士協会在籍 新人教育プログラム修了
  • 日本理学療法士協会在籍 登録理学療法士取得済
  • 日本理学療法士協会在籍 地域ケア会議推進リーダー取得
  • 日本理学療法士協会在籍 介護予防推進リーダー取得
  • ポケットセラピスト   登録理学療法士
  • 健康経営アドバイザー取得
  • 一時救命処置(BLS:basic life support)取得

執筆

  • 医療情報サイト『Good Health』
    怖さもしらないと!ステロイド(関節注射)効果と副作用 (good-health.jp)

メッセージ

当整体院『大田区池上整体院 からだ塾』のミッションは、「お客様が『自らの力』でも健康を管理できるようになること」です。

しかし、ご自身の大事なお体の特徴や状態を把握している方はそう多くないのが現状です。
それは、子供の頃から体について学ぶ機会が今の日本には少ないからです。

・病院で湿布や薬を処方されても、痛みがなかなか改善せずに悩んでいる方
・腰痛や膝の痛み、肩こりに苦しみ、整骨院や整体院、マッサージに通い続けても、またすぐに痛みが戻ってしまう方
・病院でのリハビリが期限で終わり、でも本当はまだサポートが必要だと感じている方
・痛みが落ち着いて運動を再開したけれど、再び痛みが出て、趣味や日常生活を全力で楽しめないと感じている方
・何とか自分で改善したいと願っているものの、どこから始めれば良いのか分からずに迷っている方
・既に他の治療院や整体、病院のリハビリを試したけれど、満足のいく結果が得られなかった方

これらすべての方々にお伝えしたいのは、痛みを繰り返すには「理由」があるということです。内服での対症療法、寝てマッサージを受け、一時的にラクになるだけでは、根本的な解決には至りません。

本当に大事なことはご自身のお体の特徴を理解し、それに合わせた適切なケア方法やトレーニングを知り、実践することが、長期的な改善の鍵となります。

『あなたにもっと早く会えていれば良かった』

これは、私たちが病院勤務時代に理学療法士としてリハビリテーションを行っていた際に、患者さんからよく言われた忘れられない言葉です。

『40代、50代であなたに会って、体のことを教えてもらえていたら、こんな状態にはならなかったかもしれない』

この言葉を聞いた時、私は病院に来る前にもっと早くサポートが必要だと痛感しました。病院だけでは救えない方々がいる現実に直面し、問題が表面化する前から支援をする必要性を強く感じました。

私たちが提供できるのは、単なる一時的な痛みの軽減ではなく、長期的な健康維持のためのサポートです。これを日々探求しながら、より良い支援を提供できるよう邁進しています。そして、この大田区で地域貢献を果たしていきたいと考えています。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

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