「坐骨神経痛 治し方」と検索される方の多くは、
“何をすれば良くなるのか知りたいけれど、間違えるのが怖い”という不安を抱えています。
坐骨神経痛は、原因の幅が広く、正しい方法を選ばないと痛みが長引くことも少なくありません。
特に、40〜60代の女性では、姿勢のクセ・日常の負担・筋力の低下など、複数の要因が重なりやすく、改善に時間がかかるケースがよく見られます。
この記事では、理学療法士として14年以上の臨床経験をもとに、
“手術せずに痛みを軽減し、再発しにくい身体へ整える方法” を
順番にわかりやすく解説します。
まずは何から始めるべきか、そして何を避けるべきか。
今日から実践できる具体的な行動までまとめています。
当整体院にも、
・レントゲンやMRI上、加齢に伴う変形はあるが大きな問題はなかった。けどなかなか良くならない
・痛み止めや湿布を処方され、日常生活の活動や仕事は落ち着いたら再開したけどまた痛くなってしまった…
・整骨院で電気治療、病院やクリニックでのリハビリをやっていたが効果を感じなかった…
など多くのお悩みや不安のご相談を頂きます。
「腰痛、坐骨神経痛には治療だけでなく、正しい施術とアプローチ、考え方、取り組み方が必要です!」多くの方が抱える慢性腰痛、坐骨神経痛に対して、理学療法士の視点からのアプローチを詳しく解説し、効果的な施術法と自宅でできるセルフケアをご提案します。
大田区池上の整体院 セルフケアアドバイスセンター ~からだ塾~では、「腰痛を改善させ、腰痛を繰り返さない体づくり」を掲げ、活動しています。

腰痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ坐骨神経痛の「治し方」を間違えないための基礎知識
腰痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ坐骨神経痛とは?よくある症状とセルフチェック
坐骨神経痛とは、腰椎(腰の骨)からお尻・太もも裏・ふくらはぎ・足先へと伸びる「坐骨神経」が、何らかの原因で圧迫・牽引・炎症を起こすことで生じる痛みやしびれの総称です。
坐骨神経は人体で最も太く長い末梢神経で、直径は約1cm、長さは1メートル以上にもなります。
そのため、わずかな圧迫や関節・筋肉の硬さでも症状が出やすい神経と言われています。
症状として多いのは、
・お尻から太ももの後ろにかけての鋭い痛み
・ふくらはぎ〜足先にかけてのビリビリ・ジンジンしたしびれ
・長く立つと痛む、逆に座ると痛むなど姿勢により変動する痛み
などです。神経痛の特徴として、痛みの“線”が後ろ側を走るような感覚が出ることもあります。
セルフチェックとしては、以下が当てはまるか確認してみてください。
・前屈や腰を反らすとお尻・太ももに痛みが走る
・長時間の座位でしびれが強くなる
・歩くと痛いが、休むと少し楽になる
・片側だけ症状が強い
複数当てはまる場合、坐骨神経に負担がかかっている可能性が高いと言えます。
重要なのは「坐骨神経痛=病名ではない」という点です。
腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、股関節の可動域制限、筋肉(特にハムストリングス)の過緊張など、原因は複数存在し、それぞれ“治し方”が異なります。
原因を誤ると、適切なケアでも逆に症状を悪化させることがあるため、自身の症状の出方を正しく理解することが改善の第一歩となります。
腰痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ坐骨神経痛の主な原因(ヘルニア・狭窄症・筋肉性など)
坐骨神経痛は「どの組織が神経を刺激しているか」によって原因が大きく異なります。
症状の出方だけでは判断できないため、医学的には“どの構造がどのように神経へストレスをかけているか”という視点で分類します。
ここでは、40〜60代女性に特に多い3つの主要原因を、わかりやすく解説します。
① 椎間板(ディスク)が原因:腰椎椎間板ヘルニア
椎間板は背骨のクッションで、内部の髄核が後方へ飛び出すことで神経根を圧迫します。
加齢や姿勢ストレスにより椎間板の水分量が低下すると、わずかな前屈や中腰の姿勢でも神経へ負担がかかります。
特に、洗濯物を持つ・靴を履くなどの“日常の前屈”で症状が出る例が多く見られます。
② 神経の通り道が狭くなる:腰部脊柱管狭窄症
脊柱管や椎間孔が狭くなり、神経が慢性的に圧迫された状態です。
50代以降で増え、歩行時に症状が強くなる“間欠性跛行”は典型的。
反り腰や、お腹を前に突き出す姿勢が狭窄を助長するため、姿勢習慣が大きく症状に関わります。
ヘルニアとは逆に、前かがみになると楽になるのが特徴です。
③ 筋肉・靭帯による張力ストレス:筋肉性坐骨神経痛
特に多いのが、ハムストリングス(太もも裏)や梨状筋が坐骨神経に“張力”や“圧迫”をかけるタイプ。
筋肉が硬くなると、骨盤の傾きが変わり、神経に間接的または直接的なストレスがかかります。
長時間座る・運動不足・姿勢のくせが強い方ほどリスクが高く、40〜60代女性に非常に多い原因です。
このように、坐骨神経痛は「ヘルニア=前屈で悪化」「狭窄症=反ると悪化」「筋肉性=姿勢・生活習慣の影響」といったように、原因ごとに体の反応が変わります。
正しい治し方を選ぶためには、まず自分の症状が“どのタイプのメカニズムで起きているか”を理解することが不可欠です。
腰痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ今すぐ病院に行くべき危険なサインとは?
坐骨神経痛の多くはセルフケアや保存療法で改善しますが、中には「一刻も早く医療機関を受診すべき危険なサイン」が存在します。
これらは神経の強い圧迫や重度の脊椎疾患が疑われ、放置することで回復が遅れるだけでなく、後遺症を残すリスクもあります。
特に40〜60代の女性は、家事や姿勢習慣が原因で“軽度と思い込んで放置してしまう”ケースが多いため注意が必要です。
まず最も注意すべきは 「排尿・排便の異常」 です。尿が出にくい、逆に漏れてしまう、便秘や便漏れが急に増えるなどは、馬尾神経(神経の束)が強く圧迫されている可能性があります。
これは“馬尾症候群”と呼ばれ、緊急手術が検討される重篤な状態です。
次に、「急激に足の力が入らなくなる」 という症状も危険信号です。つまずきやすくなったり、足首を上げる力(背屈)が弱くなる場合、神経が高度に障害されているサインで、早急な神経学的検査が必要です。
また、「安静にしていても痛みが強い・眠れないほど痛む」 状態も見逃せません。
炎症が強い、椎間板の突出が急速に進んでいる、あるいは感染性脊椎炎などの稀な疾患の可能性もあります。
さらに、「肛門まわり(会陰部)のしびれ・違和感」 は重度の神経障害を示す典型的な症状です。
「サドル麻痺」と呼ばれ、放置は禁物です。
以下に危険なサインをまとめます。
■ 排尿・排便の異常(尿が出ない・漏れる)
■ 足の力が急に入らない、つまずきが増えた
■ 夜も寝られないほどの激痛
■ 会陰部のしびれ、感覚低下
■ しびれが急速に悪化している
これらのサインがある場合は、整体やセルフケアよりも 医療機関の受診を最優先 にしてください。
逆に、これらに当てはまらない場合は、適切な改善ステップを踏むことで“手術せずに回復を目指す”ことが十分可能です。

腰痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ坐骨神経痛 治し方|手術せずに改善を目指す5ステップ
腰痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリまずは痛みを抑える「保存療法」とセルフケアの基本
坐骨神経痛を「手術せずに改善」するためには、治療のプロセスを大きく3つの段階に分けて考える必要があります。
①痛みを落ち着かせる段階 → ②原因へアプローチする段階 → ③身体の強さを取り戻す段階
です。
多くの方がこの順番を守らず、痛みが強い時期にストレッチを頑張ったり、筋トレを始めてしまい、逆に坐骨神経に負担をかけてしまいます。
特に40〜60代の女性は「家事は待ってくれない」「痛くても動かなきゃいけない」という環境もあり、治癒を妨げる要因が日常に潜んでいます。
まずは“治る状態をつくる”ことが何より大切です。
最初のステップである痛みを落ち着かせる段階(①)では、医学的には「保存療法」が中心となります。
● 温熱・電気治療による血流改善
● 薬物療法で炎症を抑える
● 必要に応じてコルセットで腰椎の安定性を作る
これらは“痛みによる悪循環を断ち切る”ための方法であり、原因を直接治すものではありませんが、回復の土台づくりに欠かせません。
次に大切なのが、「痛みを強くしない範囲で動く」こと。
完全安静は筋力を落とし、かえって坐骨神経へのストレスを増やします。
立ちっぱなし・座りっぱなしを避け、軽い歩行や姿勢のリセットを行うだけでも、痛みの改善が進みます。
ただし注意したいのは、自己判断で行う強いストレッチやお尻・太もも裏の揉みほぐしです。
特にハムストリングスは過度に伸ばすと坐骨神経の張力を高め、痛みを悪化させることがあります。
そして、痛みが落ち着いてきたら、ようやく② 原因にアプローチする段階へ移ります。
さらにその後に必要なのが、症状の再発を防ぐための
③ 体の強さ(筋力・動作の安定性)を取り戻す段階。
ここを飛ばしてしまうと、「治ったと思ったのに、またすぐ痛みが戻る」という典型的な再発パターンに陥ります。
このように坐骨神経痛の改善は、
● まず痛みを整える
● 次に原因へアプローチ
● 最後に強さを取り戻す
という正しい順序が重要です。
腰痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ自宅でできる坐骨神経痛ストレッチ&体操のコツ・治し方
坐骨神経痛を改善するうえで大切なのは、痛みが落ち着いてきた段階で「原因に合った適切な動き」を取り入れることです。
しかし、強すぎるストレッチや負荷の高い体操は逆効果になることがあり、とくに太もも裏(ハムストリングス)は伸ばしすぎると坐骨神経の張力を高め、痛みを悪化させてしまうことがあります。
そこで本章では、40〜60代の女性でも安全に行え、家事や仕事の合間にすぐできる “立位でできる坐骨神経ストレッチ” を厳選して紹介します。床に座らなくてもできるため、腰に負担をかけず、痛みのある方でも取り入れやすい方法です。
● A. 立位で行う「軽度ハムストリングスストレッチ」
(坐骨神経への張力コントロールに最適)
① 壁や椅子の背もたれに片手を添える
② 片足を半歩だけ前へ出す
③ 前に出した足の“つま先を軽く上げる”
④ 背中を丸めず、骨盤を少しだけ前に倒す
→ 太もも裏の“上の方がふわっと伸びる”感覚があればOKです。
ポイント
・伸ばしすぎはNG
・10〜15秒の軽い伸びで十分
・反動は使わない
・足にビーンと走る痛みが出たら中止
軽度の伸張刺激にとどめることで、坐骨神経の張力を下げながら、太もも裏の硬さによる骨盤の歪みを改善しやすくなります。
● B. 立位の「骨盤スライドのリセット運動」
(神経への圧迫を軽減し、腰椎・股関節の動きを整える)
① 足を肩幅に開いてリラックスして立つ
② 腰を反らさないよう注意しながら
③ 骨盤だけを前後にゆっくりスライド(2〜3cmの小さな幅でOK)
ポイント
・お腹や腰に力を入れすぎない
・痛みが出る方向へは“動きを小さく”
・呼吸を止めない
この小さな動作だけでも、腰椎や股関節の動きが整い、坐骨神経への負担が軽くなっていきます。
● 難しい動作は必要ありません。できる範囲の小さな動きで十分です
強いストレッチよりも、
“軽く動かす”“少し伸ばす”というやさしい動きの方が、
坐骨神経痛は改善しやすく、安全です。
立位の2つの動きは、
・無理がない
・痛みを悪化させにくい
・家事や仕事の合間にできる
という理由から、非常に続けやすく、改善の土台づくりに最適です。
次の章では、これらを習慣化し、再発しにくい身体に変えていく生活習慣と姿勢づくりについて解説します。
腰痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ反り腰/猫背で変わる坐骨神経痛の治し方と負担パターン
坐骨神経痛が良くならない、または良くなってもまた繰り返してしまう方は、
“自分の姿勢タイプに合っていない方法”を続けているケースがとても多く見られます。
実は、反り腰と猫背では 神経にかかる負担の方向も、症状が出やすい体の部位も、効果的な治し方も全く異なります。
また、坐骨神経痛は姿勢だけが原因ではありませんが、
「姿勢のクセが神経への負担を増幅させている」ことは非常に多く、
治癒過程を阻害する大きな要因になっています。
以下では、反り腰タイプと猫背タイプそれぞれの負担パターン・症状の特徴・改善のためのポイント をわかりやすく解説します。
【① 反り腰タイプ】
(腰椎のカーブが強く、神経の根元が圧迫されやすい)
反り腰の人は、骨盤が前に倒れ、腰が反りすぎる姿勢になっています。
この姿勢は腰椎後方の“神経が通るスペース”を狭めてしまい、坐骨神経の根元が圧迫されやすくなります。
● 反り腰タイプが抱えやすい負担パターン
・腰を反った姿勢が続く → 神経の根元が圧迫される
・太もも前が張り続ける → 骨盤がさらに前傾
・“力み姿勢”で腰周りが硬くなる
・立ち仕事・家事で痛みが悪化しやすい
反り腰の人は、腰を反りやすい「良い姿勢をつくろうとするクセ」があるため、
本人は無意識でも神経に負担をかけ続けていることがあります。
● 反り腰タイプに効果的な治し方
① 骨盤を軽く後ろへ戻す意識を持つ
→ 背中ではなく“骨盤”を動かすのがポイント
② みぞおちを軽く引き上げ、腰の反りを緩める
③ 太もも前(大腿四頭筋)に余計な力が入っていないか確認
④ 中腰・キッチン作業は
腰を反りすぎず、気持ち前傾で作業する
● 反り腰タイプが避けるべき NG 行動
・胸を張りすぎる「良い姿勢を作る意識」
・お尻を後ろに突き出して立つ
・ヒールの高い靴を長時間履く
→ すべて腰椎前弯を強め、神経圧迫を悪化させます。
【② 猫背タイプ】(骨盤が後ろに倒れ、ハムストリングスが神経を後方から引っ張る)
猫背の方は、骨盤が後ろに倒れて腰が丸くなるため、太もも裏(ハムストリングス)が常に緊張しやすい状態になります。
これが坐骨神経を後方から“引っ張る力”となり、痛みの引き金になります。
● 猫背タイプが抱える負担パターン
・骨盤後傾 → ハムストリングスの過緊張
・神経が後方へ牽引される
・お尻の筋肉が働かず血流が低下
・座り姿勢で痛みが悪化しやすい
・朝起きた時に腰が重だるい
● 猫背タイプに効果的な治し方
① 骨盤を少しだけ前へ戻す意識を持つ
→ 背中を反らすのではなく“骨盤をフラットにする”
② 下腹に軽く力を入れ、腰の丸まりを減らす
③ 座るときはお尻を後ろへ引き、骨盤を立てて座る
④ 家事では
前かがみにならないよう、肘を軽く伸ばして作業する
● 猫背タイプが避けるべき NG 行動
・深い前屈ストレッチ
・椅子に浅く座る(骨盤後傾がさらに強まる)
・横座り・あぐら
→ 神経の張力をさらに増やし、痛みが長期化します。
【反り腰/猫背どちらにも共通する改善ポイント】
✔ 姿勢は“作り込む”のではなく、“過剰な反り・丸まりをゼロに戻すこと”
✔ 歩行は立位姿勢の連続 → 姿勢が整って初めて歩き方が変わる
✔ 姿勢のクセを見抜くことが、治癒を妨げる要因を減らす最短ルート
✔「自分のタイプを知る」ことが、治し方を選ぶ最初の一歩
姿勢はあくまで「いくつかある原因のひとつ」です。
しかし、繰り返す坐骨神経痛の人にとっては、大きな治癒阻害因子になりやすく“自分の姿勢タイプに合った対処法” を選ぶことが改善の近道になります。
次の章では、両タイプに共通する、坐骨神経痛を悪化させるNG行動
を具体的にまとめていきます。

腰痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ坐骨神経痛を悪化させるNG行動
腰痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ坐骨神経痛を悪化させるNG行動とは?
坐骨神経痛の痛みが良くならない方の中には、「実は日常のちょっとしたクセが痛みを長引かせている」というケースがとても多くあります。
症状そのものは落ち着いてきているのに、治癒過程を妨げる“目に見えない負荷”が積み重なることで、神経が回復しきらず、痛みが戻りやすくなってしまうのです。
そして、この“目に見えない負荷”こそが、あなたの整体院でも繰り返し見てきた治癒を阻害する要因 です。
例えば──
● 座る時間が長くて骨盤が後ろに倒れ続けている
● 立ち仕事中、腰を反らせるクセが抜けない
● 無意識のうちに前かがみ姿勢が多くなる
● 家事で片側ばかりに体重をかける
● 「良かれと思ってやっているストレッチ」が実は逆効果
このような行動は、本人にとっては“自然にやっている習慣”であり、
注意されない限り自分では気づけません。
しかし、これらの小さなクセが積み続くと、坐骨神経の通り道が狭くなったり、神経が後方に引っ張られたり、筋肉の緊張が落ちにくかったりと、回復を妨げる“慢性的な微刺激”として働いてしまいます。
だからこそ、NG行動を知ることは「悪いクセを直すこと」ではなく“治るための環境づくり” に近いのです。
あなた自身の姿勢タイプ(反り腰/猫背)や生活スタイルによって
避けるべきNG行動は少しずつ違いますが、どのタイプでも共通して「これは避けたほうが良い」というポイントが存在します。
次の項目では、
坐骨神経痛の方がやりがちな代表的なNG行動を
理由つきで、やさしくわかりやすく整理していきます。
腰痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ坐骨神経痛を悪化させるNG行動の具体例
坐骨神経痛は、激しい動作や過度なストレッチだけが原因で悪化するわけではありません。
実は、日常の中に潜む 「気づかない小さなクセ」 が、神経の回復を妨げる大きな要因になっています。
ここでは、40〜60代の患者さんが共通して行いがちな、代表的なNG行動を5つ に絞って解説します。
あなた自身が「心当たりあるかも…」というポイントがあれば、
そこから改善を始めるだけで、痛みの戻りは大きく減っていきます。
● NG①:長時間座りっぱなし
(骨盤が後ろに倒れ、神経が後方へ引っ張られる)
長時間座ると、ほとんどの人は骨盤が後ろに倒れ、腰が丸まります。
この姿勢は太もも裏(ハムストリングス)を硬くし、
坐骨神経を後方から引っ張る形で負担をかけてしまいます。
とくに注意すべき場面
・パソコン作業
・スマホ操作
・柔らかいソファでの長時間の座位
・車の運転
対処法
・30〜40分に一度、立ち上がる
・座るときは“お尻を後ろに引く”→骨盤を立てられる
・クッションを腰の後ろに入れて姿勢の崩れを予防
● NG②:腰を反らせる「良い姿勢」を続ける
(反り腰タイプが特に悪化しやすい)
「良い姿勢にしよう」と思うあまり、
胸を張りすぎて腰を反らせる癖がある人が非常に多くいます。
反り腰タイプの方は、これだけで神経の根元に負担がかかり、
痛みがぶり返しやすくなります。
よく見られるシーン
・立ち仕事中に胸を張りすぎる
・「姿勢を良くしよう」と背中を反らす
・料理や洗い物のときに腰が反っている
対処法
・胸を張るのではなく「みぞおちを軽く引き上げる」
・骨盤を少しだけ後ろに戻す意識
・キッチンでの立ち仕事は“軽い前傾”がちょうど良い
● NG③:前かがみ姿勢が多い
(猫背タイプは神経が後方へ引っ張られ続ける)
掃除・洗濯・料理など、家事の多くは前かがみ姿勢になりがちです。
これが骨盤の後傾を強め、太もも裏の緊張→神経の牽引につながります。
やりがちなシーン
・洗い物をするときに背中が丸まる
・床掃除で腰を深く曲げる
・洗濯物をかごから取るときに屈む
対処法
・肘を軽く伸ばして、背中を丸めずに作業
・低い作業は膝を曲げて腰を守る
・可能なら台の高さを調整する
● NG④:痛む部分への“強すぎるストレッチ”
(実は一番多い“逆効果パターン”)
「良くなると思って頑張って伸ばしていたら悪化した」
これは坐骨神経痛の方の“あるある”です。
太もも裏の過度なストレッチは神経の張力を強め、
ビリッとした痛みが出ることがあります。
危険なサイン
・ストレッチ中に足へ電気が走る
・伸ばすほど痛みが強くなる
・翌日重だるさが増す
対処法
・“軽い伸び”だけでOK(10〜15秒)
・反動は禁止
・座位ではなく立位ストレッチの方が安全性が高い
→ ※2-2で紹介した方法がベスト
● NG⑤:片側だけで重い荷物を持ち続ける
(骨盤・腰に左右差の負担 → 神経圧迫を助長)
買い物袋や重いバッグを片側だけで持つと、
骨盤が傾き、腰に一方向のねじれ負担がかかります。
その結果、
・反り腰が強まる
・猫背がさらに深くなる
・お尻の筋肉が左右で使いにくくなる
→ 神経の通り道を圧迫しやすくなります。
対処法
・左右で持ち替える
・重い荷物はカートやリュックに分散
・肩紐は短くし“体にフィットさせる”
● NG行動=悪い習慣ではなく“治る環境を整えるヒント”
NG行動をただ「やらないようにする」のではなく、
「自分の体に合った負担の少ない動き方を選ぶ」という意識が大切です。
坐骨神経痛の改善は“無理をしない/神経に優しい動作に置き換える”
この積み重ねで確実に進んでいきます。
次の章では、これらのNG行動を
「良い行動に置き換える方法」 をまとめていきます。
腰痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリNG行動を“OK行動”に置き換える方法(生活の中でできる実践例)
坐骨神経痛の改善には、特別な運動や強いストレッチよりも、日常の動作を少しだけ変えることのほうが効果的な場面が多くあります。
ここでは、先ほど挙げた代表的なNG行動を、そのまま「痛みを悪化させない動き」に置き換える形で生活シーン別に具体的に解説します。
今日から無理なく取り入れられる方法をまとめました。
①【座りっぱなし → 正しい座り方に置き換える】
(骨盤を立てるだけで、神経への負担が大きく減る)
NG:深く座り込み、骨盤が後ろに倒れた姿勢
・デスクワーク
・スマートフォン操作
・柔らかいソファ
・車の運転
この姿勢は太もも裏の緊張を強め、坐骨神経を後方から引っ張る力となります。
OK:お尻を“後ろに引いて座る”
置き換え方法
椅子に座ったら、お尻を軽く後方へ引き込む
背中を反らさずに、骨盤だけを立てる
腰の後ろにクッションを入れると姿勢が維持しやすい
30〜40分に一度、立ち上がってリセットする
骨盤の角度が変わるだけで、坐骨神経への負担は大幅に減少します。
②【腰を反らせすぎる姿勢 → “みぞおちを軽く引き上げる姿勢”へ】
(反り腰タイプの負担を大きく減らす方法)
NG:胸を張りすぎて腰が反る姿勢
反り腰の方が最も悪化しやすいパターンです。
OK:みぞおちを軽く引き上げる
置き換え方法
胸を張るのではなく、みぞおちを軽く引き上げる
下腹部を軽くへこませ、骨盤前傾を緩める
立ち仕事中は「ほんの少し前傾」で腰の力みを減らす
これにより、腰椎後方のスペースが保たれ、神経の根元への負担が軽減されます。
③【前かがみ姿勢 → 膝を使う前傾姿勢に置き換える】
(骨盤後傾を防ぎ、太もも裏の緊張を減らす)
NG:腰だけで曲げる前屈
猫背タイプは特に悪化しやすい行動です。
OK:膝を軽く曲げた前傾姿勢
置き換え方法
洗い物では肘を軽く伸ばし、胸の高さを保つ
床掃除では腰を曲げず、膝を軽く曲げて重心を下げる
洗濯物を取るときは「膝を使う」を最優先する
これらを意識するだけで、坐骨神経への牽引ストレスが減少し、痛みの戻りが減ります。
④【強すぎるストレッチ → “軽度の伸び”に置き換える】
(やりすぎは神経の張力を高めるため逆効果)
NG:痛いほど伸ばすストレッチ、反動をつける動作
強いストレッチは神経に過剰な張力を加え、悪化の原因になります。
OK:軽度の立位ストレッチ(10〜15秒)
置き換え方法
立った状態で片足を半歩前に出す
つま先を軽く上げる
骨盤を軽く前に倒す(背中は丸めない)
安全に行える範囲の「軽い伸び」が最も効果的です。
※ 詳細は2-2で解説した方法が適しています。
⑤【片側荷物 → 負担を左右に分散する】
(骨盤の傾きと腰のねじれ負担を減らす)
NG:片側だけで重い荷物を持ち続ける
OK:左右バランスを意識した持ち方へ
置き換え方法
荷物は左右で持ち替える
可能であれば、リュックやカートで分散
ショルダーバッグは肩紐を短くし、体にフィットさせる
骨盤の傾きが減り、痛みの再発予防に役立ちます。
小さな置き換えが大きな改善につながる
坐骨神経痛は、新しいエクササイズを毎日続けるよりも、
日常の動作を「NGからOKに置き換える」ことのほうが
神経が回復しやすい環境を整えるうえで効果的です。
生活の中でできる範囲の改善から始めることが、
結果として最も早い回復につながります。

腰痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリまとめ:あなたの身体に合った治し方を見つけることが一番の近道です
坐骨神経痛は決して“治らない痛み”ではありません。
ただし、原因が人によって異なるため、「これをすれば誰でも治る」という万能の方法は存在しません。
大切なのは、
・自分の身体はどのパターンなのか
・何をしたら悪化し、何をしたら改善するのか
これを正しく理解することです。
正しい知識と、無理のないケアを継続すれば、痛みは必ず軽くなり、再発しにくい身体へ変わっていきます。
焦らず、今日できることから取り組んでみてください。
今回は「坐骨神経痛 治し方|手術せずに改善を目指す」についての記事でした。
腰痛、坐骨神経痛の改善には、単なる痛みの緩和ではなく、根本的な原因に対応するための多角的なアプローチが効果的です。
病院治療、整体施術、自宅でのセルフケアを組み合わせ、腰痛の予防と長期的な健康管理を目指しましょう。
正しい知識と習慣の確立により、腰痛から解放される日常を目指します。
大事なことは、
・ご自身のおからだの特徴を把握すること
・腰痛、ケガや病気のことを正しく知ること
これらが重要となります。
当整体院『からだ塾』では、おからだの状態をカウンセリングや評価を通じて確認し、体の不調、痛みやコリなどの改善に向けた施術はもちろん、ご自身でも行えるセルフケア(運動療法やトレーニング)を学び、他ではないトータルサポートで繰り返さないからだ作りを支援、サポートいたしております。
ぜひ一度、お気軽にご相談くださいませ。
ご自身のからだのことを知り、ご自分に合った施術、セルフケアやトレーニングでつらい症状を改善させていきましょう。
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この整体コラムを書いた人
大田区池上駅の整体院 からだ塾センター長・理学療法士田中隆太

保有資格
- 理学療法士(国家資格)免許取得
- 日本オランダ徒手療法士 四肢コース修了
- 日本オランダ徒手療法士 準徒手(脊柱・骨盤帯コース)修了
- 日本オランダ徒手療法士 徒手(筑波大)コース
- 日本オランダ徒手療法士 認定講師任命
- 日本理学療法士協会在籍 新人教育プログラム修了
- 日本理学療法士協会在籍 登録理学療法士取得済
- 日本理学療法士協会在籍 地域ケア会議推進リーダー取得
- 日本理学療法士協会在籍 介護予防推進リーダー取得
- ポケットセラピスト 登録理学療法士
- 健康経営アドバイザー取得
- 一時救命処置(BLS:basic life support)取得
執筆
- 医療情報サイト『Good Health』
怖さもしらないと!ステロイド(関節注射)効果と副作用 (good-health.jp)
メッセージ
当整体院『大田区池上整体院 からだ塾』のミッションは、「お客様が『自らの力』でも健康を管理できるようになること」です。
しかし、ご自身の大事なお体の特徴や状態を把握している方はそう多くないのが現状です。
それは、子供の頃から体について学ぶ機会が今の日本には少ないからです。
・病院で湿布や薬を処方されても、痛みがなかなか改善せずに悩んでいる方
・腰痛や膝の痛み、肩こりに苦しみ、整骨院や整体院、マッサージに通い続けても、またすぐに痛みが戻ってしまう方
・病院でのリハビリが期限で終わり、でも本当はまだサポートが必要だと感じている方
・痛みが落ち着いて運動を再開したけれど、再び痛みが出て、趣味や日常生活を全力で楽しめないと感じている方
・何とか自分で改善したいと願っているものの、どこから始めれば良いのか分からずに迷っている方
・既に他の治療院や整体、病院のリハビリを試したけれど、満足のいく結果が得られなかった方
これらすべての方々にお伝えしたいのは、痛みを繰り返すには「理由」があるということです。内服での対症療法、寝てマッサージを受け、一時的にラクになるだけでは、根本的な解決には至りません。
本当に大事なことはご自身のお体の特徴を理解し、それに合わせた適切なケア方法やトレーニングを知り、実践することが、長期的な改善の鍵となります。
『あなたにもっと早く会えていれば良かった』
これは、私たちが病院勤務時代に理学療法士としてリハビリテーションを行っていた際に、患者さんからよく言われた忘れられない言葉です。
『40代、50代であなたに会って、体のことを教えてもらえていたら、こんな状態にはならなかったかもしれない』
この言葉を聞いた時、私は病院に来る前にもっと早くサポートが必要だと痛感しました。病院だけでは救えない方々がいる現実に直面し、問題が表面化する前から支援をする必要性を強く感じました。
私たちが提供できるのは、単なる一時的な痛みの軽減ではなく、長期的な健康維持のためのサポートです。これを日々探求しながら、より良い支援を提供できるよう邁進しています。そして、この大田区で地域貢献を果たしていきたいと考えています。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
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