坐骨神経痛にマッサージは逆効果?正しい改善法を解説

朝起きると腰やお尻にズキっと走る痛み、長く座っているとだんだん痺れてくる足…。
これらは「坐骨神経痛」によくみられる症状です。整形外科や接骨院に通っても、なかなか改善せず「一生この痛みと付き合うのでは」と不安を抱えていませんか?
実は、坐骨神経痛は“正しい理解”と“セルフケアの継続”で改善を目指すことができます。
理学療法士の臨床現場では、神経の圧迫だけでなく「血流の滞り」「体幹の不安定さ」といった隠れた原因を整えることで、痛みが軽くなる方が多くいらっしゃいます。
この記事では、坐骨神経痛に悩む方が“自分でできること”に焦点を当て、循環改善・体幹安定・習慣化の3つの視点から解説します。

当整体院にも、
・レントゲンやMRI上、加齢に伴う変形はあるが大きな問題はなかった。けどなかなか良くならない
・痛み止めや湿布を処方され、日常生活の活動や仕事は落ち着いたら再開したけどまた痛くなってしまった…
・整骨院で電気治療、病院やクリニックでのリハビリをやっていたが効果を感じなかった

など多くのお悩みや不安のご相談を頂きます。

「腰痛、坐骨神経痛には治療だけでなく、正しい施術とアプローチ、考え方、取り組み方が必要です!」多くの方が抱える慢性腰痛に対して、理学療法士の視点からのアプローチを詳しく解説し、効果的な施術法と自宅でできるセルフケアをご提案します。

大田区池上の整体院 セルフケアアドバイスセンター ~からだ塾~では、「腰痛を改善させ、腰痛を繰り返さない体づくり」を掲げ、活動しています。

腰痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ坐骨神経痛とは?症状と主な原因

坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)とは、腰からお尻・太もも・ふくらはぎ・足先にかけて伸びる「坐骨神経」が圧迫や刺激を受けることで現れる、痛みやしびれを総称した症状です。
「病名」ではなく症状名であり、その背景にはいくつかの病気や機能障害が隠れています。
主な症状
・お尻から足先にかけての痛みやしびれ
・長時間座っていると悪化する
・前かがみ・重い物を持つと強くなる
・歩行中や立ち続けると足にだるさ・重さが出る
・腰をそらすと痛みが強くなる

軽度では「鈍いしびれ」程度でも、悪化すると「針で刺されるような激痛」「歩けないほどのしびれ」になるケースもあります。

主な原因疾患
坐骨神経痛を引き起こす背景には、以下の代表的な原因が挙げられます。

・腰椎椎間板ヘルニア
椎間板の髄核が飛び出し、神経を圧迫することで痛みやしびれが出現します。比較的若年層(20〜40代)にも多く見られます。
・腰部脊柱管狭窄症
神経の通り道である脊柱管が加齢や変性によって狭くなり、神経を圧迫します。50代以降に多く、歩くと足がしびれて休みたくなる「間欠性跛行」が特徴です。
・梨状筋症候群
お尻の奥にある梨状筋が硬くなり、そのすぐ下を走る坐骨神経を圧迫して症状が出ます。長時間の座位や運動習慣に関わるケースも少なくありません。
これら以外にも、腰椎すべり症や外傷、まれに腫瘍などが背景にある場合もあります。

ー理学療法士(からだの専門家)としての視点ー
坐骨神経痛は「神経そのものの病気」ではなく、腰や骨盤・筋肉の変化が原因で神経が影響を受けた結果として出ている症状です。
そのため、同じ「坐骨神経痛」と診断されても、原因が人によって全く異なることがあります。
原因を正しく見極めないまま自己流でマッサージやストレッチをすると、逆効果になるケースがあるのはこのためです。

腰痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリマッサージで一時的に楽になるのはなぜか?

「マッサージを受けると、その日は楽になるけど翌日にはまた痛みが戻ってしまうんです」
これは、坐骨神経痛でお悩みのお客様からよくいただく声です。確かにマッサージには効果がありますが、その多くは一時的であり、根本的な改善にはつながりにくいのです。
ここでは、その理由を整理して解説します。

ーマッサージで楽になる仕組みー
①血流改善による鎮痛効果
筋肉が緊張すると血管が圧迫され、酸素や栄養が届きにくくなります。マッサージによって筋肉がほぐれると血流が回復し、「痛み物質(ブラジキニンや乳酸など)」が流れ出すため、一時的に症状が和らぎます。

②筋肉の緊張をほぐすリラックス効果
坐骨神経痛では神経を守るために周囲の筋肉が硬直しやすくなります。マッサージでこの緊張がゆるむと、一時的に神経への圧迫が軽減され、しびれや痛みが軽く感じられることがあります。

③脳への「鎮痛信号」
痛みの感じ方は脳の働きにも左右されます。心地よい刺激が脳に届くと、痛みを感じにくくなる「ゲートコントロール理論」により症状が和らぐのです。

なぜ一時的なのか?
・原因そのものは解消していない
神経を圧迫している椎間板や狭窄部位がそのまま残っていれば、マッサージ後しばらくすると再び症状が戻ります。

・負担のかかる動作や姿勢が改善されていない
たとえ筋肉をほぐしても、普段の姿勢や動作のクセが変わらなければ再び同じ場所に負担が集中します。

【専門家からの注意点】(理学療法士の視点)
マッサージは「痛みを和らげる補助的な手段」としては有効ですが、強く押しすぎたり、神経を直接刺激するような方法は逆効果になることもあります。
特に坐骨神経痛の場合、梨状筋の奥や腰部を強く刺激すると、かえって炎症を助長するリスクがあります。
そのため、「楽になる=治る」ではないことを理解し、マッサージはあくまで一つの手段として取り入れることが重要です。
根本改善には、運動療法・姿勢改善・生活習慣の調整などを組み合わせる必要があります。

腰痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ坐骨神経痛にマッサージが逆効果になるケース

坐骨神経痛に悩む方の中には「マッサージを受けたら余計に痛みが強くなった」と感じる方も少なくありません。
これは決して珍しいことではなく、いくつかの典型的なケースが存在します。
ここでは、マッサージが逆効果になりやすい理由を整理して解説します。

① 強い圧迫で神経や筋肉を刺激してしまう
坐骨神経痛は、神経が圧迫・炎症を起こしている状態です。
そのため、強すぎるマッサージは神経そのものを直接刺激し、かえってしびれや痛みを悪化させるリスクがあります。
また、神経を守ろうと周囲の筋肉(梨状筋や腰部の深層筋など)が防御的に硬直している場合、そこを強く押すことで筋線維が傷ついたり、さらに緊張が強まることがあります。
結果として、神経+筋肉の両方に過剰な刺激が加わり「一時的に楽でも、その後炎症やこわばりが悪化する」ケースが多いのです。

② 炎症を悪化させる可能性がある
坐骨神経痛の症状が強い時期は、すでに神経や周囲の組織に炎症が生じています。
この状態で強いマッサージを加えると血流が過剰に促進され、炎症反応が広がってしまうことがあります。
その結果、施術後に「よりズキズキする」「夜に痛みが強く出る」といった悪化を招く場合があります。

③ 神経が過敏になっている時期には逆効果
坐骨神経が過敏になっている時期には、わずかな刺激でも「電気が走るような痛み」や「ビリッとしたしびれ」が出やすくなります
。この状態で筋肉を直接揉んだり、神経の走行に沿って強く押したりすると、神経の興奮がさらに増してしまい、かえって回復を遅らせることがあります。

【専門家からの注意点】(理学療法士の視点)
マッサージ自体が悪いのではなく、「強さ・部位・タイミング」を間違えると逆効果になるのです。
特に坐骨神経痛の場合は、
・神経が炎症している急性期
・筋肉が強い防御収縮をしている時期には強い刺激を避け、まず安静や循環改善の工夫が優先されます。
マッサージを取り入れる際は「気持ちよい~イタ気持ちよい強さ」に留めること、
そして専門家の指導のもとで体全体の動きや姿勢改善と組み合わせることが大切です。

✅ まとめると:
「マッサージで悪化した」という経験は、決してあなたの思い込みではありません。
神経と筋肉に過剰な刺激を与えることで逆効果になるケースは実際に多くあります。
大切なのは「自分に合った方法を選ぶこと」です。

腰痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ坐骨神経痛にマッサージが逆効果となる落とし穴

腰痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ誤った部位への刺激が逆効果になる理由

坐骨神経痛に悩む方の中には「お尻を押したら楽になるはず」「腰を揉めばよくなるのでは」と自己流でマッサージを試みる方が少なくありません。
しかし、狙うべき部位を間違えると、症状を悪化させる原因になってしまいます。
ここでは、誤った部位への刺激が逆効果になる理由を解説します。
①梨状筋を強く押しすぎる危険性
坐骨神経は、お尻の奥にある梨状筋という筋肉の近くを通っています。
梨状筋が硬くなると神経を圧迫し痛みの原因になりますが、だからといって深部を強く押し込むのは逆効果です。
神経そのものが圧迫され、しびれや痛みが増すリスクがあります。
特に「電気が走るような感覚」が出た場合は、神経を直接刺激しているサインといえます。

②表層ばかりをほぐしても改善しない
一方で、大殿筋など表層の筋肉だけをほぐす場合も問題があります。
坐骨神経痛の主な原因は、深層筋や神経周囲の圧迫であり、表層をいくら揉んでも根本的な改善にはつながりません。
表層にばかり刺激を加えると「やっても楽にならない」「逆に疲労感だけ残る」と感じることが多いのです。

③腰部や下肢への誤った刺激
腰の筋肉や太ももの裏をゴリゴリと押すことで、一時的に血流は良くなるかもしれません。
しかし、筋繊維を傷つけたり、硬直を強めたりする場合があります。
結果として、マッサージ後に「余計に重だるい」「動きづらくなった」と逆効果に感じるケースも見受けられます。

【専門家からの注意点】(理学療法士の視点)
重要なのは「どの部位に、どの程度の強さでアプローチするか」です。狙う場所を誤ると、
・神経を直接刺激して炎症を悪化させる
・表層ばかりで根本に届かず、改善効果が得られない
・筋線維を傷つけて新たな痛みを作ってしまう
といったリスクが高まります。
そのため、自己流で部位を判断するのではなく、専門家の評価を受けたうえで「必要な場所に適切な刺激」を行うことが大切です。


腰痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ長時間のマッサージや温熱療法のやりすぎ

「マッサージは長ければ長いほど効くのでは?」と考える方も少なくありません。
確かに心地よさは増しますが、坐骨神経痛の場合、長時間のマッサージや温熱療法は逆効果になることがあります。

①同じ部位を長時間ほぐすリスク
特に腰や足の痛みが出ている部分同じ箇所をぐいぐい繰り返し、20〜30分以上集中的に揉み続ける必要はありません。
なぜなら、痛みを感じている場所は神経が圧迫され、炎症や筋肉の防御反応がすでに強く出ている部位だからです。
そこを長時間刺激し続けると、血流が過剰に促進されて炎症が広がったり、筋線維が微細に損傷して「受けた直後は楽でも、その後ズキズキ痛む」という悪循環に陥りやすくなります。
実際に「1時間以上の全身マッサージを受けてその場は楽になったが、翌日痛みが倍増した」という声も少なくありません。
問題は時間そのものではなく、同じ部位に強い刺激を繰り返し与えすぎることにあるのです。

②温熱療法のやりすぎも要注意
温めること自体は血流改善やリラックスに効果的です。
しかし、炎症が強い急性期に長時間温めすぎると、かえって腫れや痛みが悪化する場合があります。
目安としては「15〜20分程度の温熱」が適切であり、気持ちよさを超えて「熱すぎる」と感じる温度や長時間の使用は避けた方が安心です。

③リラクゼーションと治療の違い
ここで誤解してほしくないのは「痛みの出ている部位=適切な治療が必要」という点です。
確かに腰や足の筋肉を一時的に緩めるリラクゼーション効果はありますが、それだけでは繰り返す坐骨神経痛の根本改善にはつながりません。
なぜなら、原因となっているのは神経を圧迫する要因(姿勢のクセ、股関節や体幹の機能低下、生活習慣の不良)だからです。
マッサージや温熱はあくまで「補助的なケア」にとどめ、原因を取り除く運動療法や生活習慣改善と組み合わせることが、再発を防ぐうえで欠かせません。

👉 まとめると:
・同じ部位を20〜30分以上揉み続ける必要はない
・温熱は「15〜20分程度」が目安。やりすぎると炎症悪化のリスク
・リラクゼーション効果だけでは不十分。根本改善には原因にアプローチする治療やセルフケアが必要

腰痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ自己流マッサージで悪化する典型例

坐骨神経痛に悩む方の中には、「自分でできるケアを」と考えて自己流のマッサージを取り入れている方も少なくありません。
しかし、正しい知識を持たずに行うと、かえって症状を悪化させることがあります。ここでは代表的な誤りを整理して解説します。

①ゴルフボールを使ったセルフマッサージ
お尻の下にゴルフボールを置き、体重をかけて刺激する方法は、SNSや動画でもよく紹介されています。
確かに表面の筋肉をほぐすには効果的なこともありますが、接触面が小さく硬いため、強い圧力が一点に集中しやすいのが特徴です。
その結果、坐骨神経を直接圧迫してしまう危険性があり、「しびれが強まった」「翌日立ち上がれないほど痛くなった」というケースも実際に報告されています。
さらに注意すべきは、「痛いほうが効いている」と考えてしまう方が非常に多い点です。
強い刺激は一時的な達成感を得られますが、実際には筋肉の防御反応を引き起こし、かえって筋線維の緊張を強めてしまうことがあります。
特に坐骨神経痛で繰り返し悩んでいる方や、痛みが強い時期の方にとっては、その防御収縮が症状の悪化につながるリスクが高いのです。
✅ ゴルフボールでの自己流ケアは「強すぎる」「痛みが伴う」ほど危険度が増します。
もし取り入れる場合でも、あくまで軽い圧で短時間、違和感が出たらすぐ中止することが大切です。

②マッサージガンの誤使用によるリスク
近年は手軽に購入できる「マッサージガン」を使ったセルフケアが流行しています。
筋肉を振動で刺激することで血流を促進し、リラックス効果を得られる便利な道具ですが、坐骨神経痛の方が誤って使用すると逆効果になるケースがあります。
道具を使うには、メリット、デメリットを見極めながら使用していく必要があります。
かくいう、からだ塾でも、マッサージガンをお客様に施術で使用したり、ご自宅でのセルフケアで使用してもらっています。それは適切にあなたにあったケア方法をお伝えすることができるからです。
大事なことは何を目的に、どの部位を、どの程度、どのように行うかが重要となります。

・強すぎる刺激が神経を悪化させる
マッサージガンはパワーが強く、振動が深部まで伝わります。
そのためお尻や腰の奥にある坐骨神経を直接刺激してしまうことがあり、「しびれが強まった」「痛みが広がった」と悪化する例もあります。
特に梨状筋の近くに強く当てると、神経圧迫を助長するリスクがあります。

★「痛いほど効く」と思い込む誤解★
ゴルフボール同様、多くの方が「痛い=効いている」と誤解しています。
しかし、坐骨神経痛の状態で強い刺激を繰り返すと、防御的に筋肉が硬直してしまい、逆に神経への圧迫を強めることになります。

・使用時間・部位の誤り
マッサージガンは1か所に長時間(数分以上)当て続けるのは危険です。
振動が過剰に加わることで筋肉や神経が炎症を起こしやすくなります。
また、腰椎や尾骨付近など骨の出っ張った部分に直接当てるのも避けるべきです。

✅ マッサージガンは便利なツールですが、坐骨神経痛に対しては 「当てる強さ・部位・時間」 を誤ると症状が悪化する可能性が高いです。
もし使う場合は、表層の大きな筋肉(太もも前面やふくらはぎなど)に短時間、心地よい程度の刺激に留め、痛みやしびれが出た場合はすぐに中止しましょう。

③自己流マッサージが危険な理由と正しい選択
坐骨神経痛に悩む方の多くは、「自分でできることはないか」と思い、ゴルフボールやマッサージガンを使ったケアを試みます。
しかし、 誤った強さ・部位・時間 で行うと、かえって神経や筋肉に過剰な負担をかけ、症状を悪化させるリスクが高まります。
ゴルフボールは接触面が小さく固いため、神経を直接圧迫しやすく、防御的に筋肉を硬直させてしまう危険性があります。
マッサージガンは振動が強く、深部の神経まで刺激が届きやすいため、「効いている」と思って続けるほど炎症やしびれを悪化させる可能性があります。
このように、自己流マッサージは「痛い方が効く」という思い込みによって、結果的に逆効果になりやすいのです。

✅ 大切なのは「痛みを抑えること」だけでなく「再発させない体の使い方」を身につけることです。
マッサージは補助的なケアに過ぎず、根本改善には 運動療法・姿勢改善・生活習慣の見直し といった多角的なアプローチが不可欠です。
もし自己流で限界を感じている方は、専門家の指導を受けながら安全にケアを進めていくことを強くおすすめします。

腰痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ正しいセルフケアと改善のポイント

腰痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ日常生活で注意すべき姿勢と動作

坐骨神経痛は「神経の伸張や圧迫」によって症状が強まることが多く、特定の動作で痛みやしびれが悪化しやすい特徴があります。
ここでは、日常でよく見られる典型的な動作を整理し、注意すべきポイントを解説します。

①歩行時に足を前に出す動作
「歩いていると足を前に出した瞬間にお尻から足にかけてしびれる」
これは坐骨神経が太ももの後ろ側で伸張される典型例です。歩行では股関節を大きく曲げ伸ばすため、神経が引き伸ばされやすく、過敏な状態では痛みが誘発されます。
無理に歩幅を広げるのではなく、小さめの歩幅で坐骨神経が伸張(のばされにくい)されにくいようにコントロールしながら歩くことも症状が強い時には負荷を下げるという意味でポイントとなります。

②前かがみ動作(洗髪・掃除など)
お風呂で頭を洗うときに前屈みになる、床を拭くために腰を曲げる。
こうした動作では腰椎の屈曲が強くなり、椎間板ヘルニアがあると神経が圧迫されやすくなります。
さらに腰、お尻の筋肉(梨状筋など)も伸ばされるため、坐骨神経痛が誘発しやすい姿勢です。
対策としては、膝を軽く曲げて前かがみする、あるいは片手で体を支えながら動作することで負担を分散できます。

③寝た状態で足をまっすぐ持ち上げる(SLRテスト姿勢)
医療現場でも使われる「SLR(Straight Leg Raising)テスト」は、神経が伸張されるかを確認する方法です。
実際の日常でも、寝た姿勢から足を上げるときに坐骨神経が伸ばされ、痛みやしびれを誘発する方がいます。
症状が強い時期は、無理に足を持ち上げたりストレッチを試みるのではなく、股関節や体幹を一緒に動かして負担を分散することが安全です。

✅ まとめ
坐骨神経痛は「長時間の同じ姿勢」よりも、「特定の神経が伸ばされる姿勢」で悪化しやすい特徴があります。
歩行時の大きな歩幅、深い前屈、寝て足を上げる動作などは、神経が過敏な時期には要注意です。
大切なのは「痛みが出る姿勢を避けながら、少しずつ動かせる範囲を広げる」ことです。


腰痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ体幹の安定性を高める運動習慣が必須な理由

「マッサージを受けても、その時だけしか楽にならなかった」
これは坐骨神経痛の方からよく聞かれる声です。筋肉をほぐすだけでは根本解決にならない理由のひとつが、体幹の安定性不足にあります。

①神経への負担を減らす「天然のコルセット」
坐骨神経痛は、腰椎や梨状筋の周囲で神経が圧迫されている状態です。
本来であれば、股関節がしっかり動き、腰椎の動きは安定しているべきなのですが、体幹が弱いとそのバランスが崩れます。
その結果、腰椎に小さな「ぐらつき」が繰り返し生じ、坐骨神経への負担が増すのです。
特に 腹横筋や多裂筋といったインナーマッスルは、背骨を内側から支える天然のコルセットの役割を果たします。
これが機能していないと、どれだけマッサージで筋肉を緩めてもすぐに再発してしまいます。

②痛みを繰り返す「代償動作」の悪循環
坐骨神経痛の方は、痛みを避けるために腰や骨盤を無意識にかばう動きをします。
例えば、歩行時に股関節で前に足を出すのではなく、腰をねじるようにして歩いてしまうケースです。
こうした代償動作が続くと、股関節やお尻の筋肉が働かず、腰椎にばかり負担が集中し、症状を悪化させます。
体幹が安定すれば、股関節主導の正しい動きが取り戻され、神経への再刺激を防げるようになります。

③リハビリで大切にする「呼吸」との関係
もうひとつ重要なのが呼吸です。
体幹のインナーマッスルは横隔膜とも連動しており、正しく働くと呼吸が深まり、腰周囲の血流や神経環境が改善します。
逆に体幹が弱いと、浅い胸式呼吸ばかりになり、回復のチャンスを自ら減らしてしまいます。

【専門家からの注意点】(理学療法士の視点)
「痛みを和らげたい」とマッサージに通い続けても、それは結果へのアプローチに過ぎません。
繰り返す坐骨神経痛から抜け出すためには、原因である「体幹の不安定さ」へ働きかけることが必須です。
ドローインやバードドッグといった運動も、ただ形を真似するだけでは不十分で、正しい目的と使う筋肉を理解して行うことが重要です。

腰痛の治療や対策|大田区池上整体リハビリ循環改善とセルフケア習慣

坐骨神経痛の改善に欠かせないのが「血流(循環)の改善」です。
神経の周囲では、筋肉や靭帯の緊張により血管が圧迫されると、酸素や栄養が届きにくくなり、炎症や痛みが長引く要因になります。
逆に循環が整うと、神経の興奮が鎮まり、自然治癒力が働きやすくなるのです。
これは医学的にも「組織修復には血流が不可欠」とされる原理原則です。

・坐骨神経痛における循環低下の典型パターン
・梨状筋症候群:お尻の奥にある梨状筋が硬くなり、坐骨神経と血管を同時に圧迫
・腰椎周囲の硬直:背骨周囲の小さな筋群が固まることで局所の循環が滞る
・下肢のポンプ機能低下:ふくらはぎの筋肉が使われないことで静脈血が心臓に戻りにくい

これらはいずれも「痛みが慢性化しやすい背景」として臨床現場でも多く確認されます。

セルフケアで循環を取り戻す
理学療法士の立場から推奨できる坐骨神経に対するセルフケアは、次の2つです。

①座ったままできる坐骨神経ストレッチ
椅子にこしかけ、片足ずつふともも裏~膝、ふくらはぎにかけて動的ストレッチ
→ おしり、ももうら(ハムストリングス)、ふくらはぎにかけて筋肉と坐骨神経の滑走性を改善させるケア

②立ったままできる坐骨神経ストレッチ
立った状態のまま、おしり、ももうら(ハムストリングス)、ふくらはぎにかけて筋肉と坐骨神経の滑走性を改善させるケア

【習慣化こそ最大の治療】
循環改善は一度で完結するものではなく、「繰り返すこと」で神経の回復環境が整います。
行動科学の文献では習慣化には最低21日かかるともいわれています。
いきなり3週間を目標にするのは難しいため、まずは1〜2週間、1日10分だけで構いません。
・朝起きた直後
・デスクワークの合間
・就寝前
このように「生活の決まったタイミング」に組み込むことがポイントです。
小さな積み重ねが、神経の回復と痛みの改善を大きく後押しします。

まとめ:坐骨神経痛を改善するには?循環改善とセルフケア継続の重要性

ここまでお読みいただきありがとうございました。
「どこに行っても治らない」「一生このままかも」——坐骨神経痛で悩む方の多くが抱える不安です。
しかし、今回お伝えしたように、循環改善や体幹の安定性を整えるセルフケアをコツコツ続けることで、症状は確実に変わっていきます。
大切なのは“完璧にやること”ではなく“続けること”。最初は1日10分からで大丈夫です。
呼吸ストレッチで骨盤まわりをゆるめ、足首の運動で血流を促し、少しずつ神経への負担を軽くしていきましょう。
習慣化には時間がかかりますが、1〜2週間を乗り越えると体が変化し始めます。
その小さな変化が「まだ改善できる」という希望につながります。あなたの体は必ず応えてくれます。
あきらめず、自分の体に寄り添う時間をこれから作っていきましょう。

今回は「坐骨神経痛にマッサージは逆効果?正しい改善法を解説」についての記事でした。

腰痛、坐骨神経痛の改善には、単なる痛みの緩和ではなく、根本的な原因に対応するための多角的なアプローチが効果的です。病院治療、整体施術、自宅でのセルフケアを組み合わせ、腰痛、坐骨神経痛の予防と長期的な健康管理を目指しましょう。正しい知識と習慣の確立により、腰痛から解放される日常を目指します。

大事なことは、
・ご自身のおからだの特徴を把握すること
・腰痛、ケガや病気のことを正しく知ること
これらが重要となります。

当整体院『からだ塾』では、おからだの状態をカウンセリングや評価を通じて確認し、体の不調、痛みやコリなどの改善に向けた施術はもちろん、ご自身でも行えるセルフケア(運動療法やトレーニング)を学び、他ではないトータルサポートで繰り返さないからだ作りを支援、サポートいたしております。

ぜひ一度、お気軽にご相談くださいませ。

ご自身のからだのことを知り、ご自分に合った施術、セルフケアやトレーニングでつらい症状を改善させていきましょう。



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この整体コラムを書いた人

大田区池上駅の整体院 からだ塾センター長・理学療法士田中隆太

保有資格

  • 理学療法士(国家資格)免許取得
  • 日本オランダ徒手療法士 四肢コース修了
  • 日本オランダ徒手療法士 準徒手(脊柱・骨盤帯コース)修了
  • 日本オランダ徒手療法士 徒手(筑波大)コース
  • 日本オランダ徒手療法士 認定講師任命
  • 日本理学療法士協会在籍 新人教育プログラム修了
  • 日本理学療法士協会在籍 登録理学療法士取得済
  • 日本理学療法士協会在籍 地域ケア会議推進リーダー取得
  • 日本理学療法士協会在籍 介護予防推進リーダー取得
  • ポケットセラピスト   登録理学療法士
  • 健康経営アドバイザー取得
  • 一時救命処置(BLS:basic life support)取得

執筆

  • 医療情報サイト『Good Health』
    怖さもしらないと!ステロイド(関節注射)効果と副作用 (good-health.jp)

メッセージ

当整体院『大田区池上整体院 からだ塾』のミッションは、「お客様が『自らの力』でも健康を管理できるようになること」です。

しかし、ご自身の大事なお体の特徴や状態を把握している方はそう多くないのが現状です。
それは、子供の頃から体について学ぶ機会が今の日本には少ないからです。

・病院で湿布や薬を処方されても、痛みがなかなか改善せずに悩んでいる方
・腰痛や膝の痛み、肩こりに苦しみ、整骨院や整体院、マッサージに通い続けても、またすぐに痛みが戻ってしまう方
・病院でのリハビリが期限で終わり、でも本当はまだサポートが必要だと感じている方
・痛みが落ち着いて運動を再開したけれど、再び痛みが出て、趣味や日常生活を全力で楽しめないと感じている方
・何とか自分で改善したいと願っているものの、どこから始めれば良いのか分からずに迷っている方
・既に他の治療院や整体、病院のリハビリを試したけれど、満足のいく結果が得られなかった方

これらすべての方々にお伝えしたいのは、痛みを繰り返すには「理由」があるということです。内服での対症療法、寝てマッサージを受け、一時的にラクになるだけでは、根本的な解決には至りません。

本当に大事なことはご自身のお体の特徴を理解し、それに合わせた適切なケア方法やトレーニングを知り、実践することが、長期的な改善の鍵となります。

『あなたにもっと早く会えていれば良かった』

これは、私たちが病院勤務時代に理学療法士としてリハビリテーションを行っていた際に、患者さんからよく言われた忘れられない言葉です。

『40代、50代であなたに会って、体のことを教えてもらえていたら、こんな状態にはならなかったかもしれない』

この言葉を聞いた時、私は病院に来る前にもっと早くサポートが必要だと痛感しました。病院だけでは救えない方々がいる現実に直面し、問題が表面化する前から支援をする必要性を強く感じました。

私たちが提供できるのは、単なる一時的な痛みの軽減ではなく、長期的な健康維持のためのサポートです。これを日々探求しながら、より良い支援を提供できるよう邁進しています。そして、この大田区で地域貢献を果たしていきたいと考えています。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

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